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恋するアイドル❤︎〜内緒の発情期〜
第8章 躰の疼き……


私はもうこの時すっかり忘れていた。
お兄ちゃんが、精神病棟から戻ってきていたこと。
お兄ちゃんが、異様なまでに私に固執していること。
お兄ちゃんが、あの日の罪の意識を全く感じていないこと。

チェーンの掛けられた玄関のドア。
何故あの時お兄ちゃんは帰って来られたのだろう?
この人は誰なのだろう?
八反田さんは私をどう思っているのだろう?


考えないと……。

考えないといけないことが沢山あるのに。

一切の真実から目を背けたまま、今日も私は快楽の余韻を抱いてねむりにつく。

「ねぇ、あなたはだれ?」

夢の中で確かに私はわかっていた。

わかっていたはずだ。

あの時痴漢の魔の手から救ってくれたのは、確か……。

確か……。

——ばいばい。みゆりちゃん。最後まで面倒見てあげれなくてごめんね。

——ばいばい。みほこおねぇちゃん。

——困ったことがあったらいつでも電話してくれていいからね。

——んーん。大丈夫。ほんとうに好きなひととケッコンして、しあわせになってね。

嘘。
私をひとりにするひとなんてキライ。
私を助けてくれたおうじさまを横取りしたおねぇちゃんなんてキライ。
パパを裏切ったおねぇちゃんなんてキライ。

幸せになんかなるな!

……私はいつだって目を背けてばかりだ。

「……キミの王子様になれなかった男だよ」

プツと回線の切れた音。

声を掛けられて、睡魔に襲われながらふと思った。

パパと別れた三人目のママ……。
みほこおねぇちゃんは今なにをしているんだろう。

あの人とは幸せになれたのかな?

疑問を抱いたが睡魔は微睡みの霧を吹き続け、やがて私の意識は夜の真中、根絶してしまった。
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