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恋するアイドル❤︎〜内緒の発情期〜
第1章 初めまして、恋するアイドルみゆりです❤︎
そうやってすぐに気を持ち直すも……。

「では風間みゆりさん、自己紹介をどうぞ」

優しい微笑みと共に語りかけられたとき、我を失った。
なんで⁉︎ やっぱり胸が高鳴るのはどうして⁉︎

「な、なんだか、今からドキドキします‼︎ありえないです‼︎こんなの‼︎‼︎なんで‼︎‼︎⁉︎」

気づいたら席を立ち上がって叫んでいた。
視線に晒されるといつもやらかす。
今日はまだ良い方だ。
シーンと静まり返った会議室。
やばい……カメラあるんだった。
しかも第1回目は生放送とか勘弁してほしい。

「なんで?ってそれは俺に恋してるからじゃないですか?」

八反田店長がしたり顔で口角を上げた。
また心臓が大きく揺さぶられる。
そして。

「なんて言えたらなぁ……俺こんなんだからなぁ‼︎ちくしょおおおおお!」

八反田さんはすぐに自分の顔を指差して自嘲し椅子から崩れ落ちた。
すると傍に控えていた司会進行の人が、

「八反田店長、自虐キャラだったんですね」

すかさず突っ込んだ。
ネット上の映像には、
八反田店長が1番可愛い、俺は男。
この中ならセンターは八反田。
てんちょうwww草生えるwww
( ゚∀゚)o彡°テンチョー!テンチョー!テンチョー!
などコメントが弾幕化している。
スタッフもメンバーもみんな笑っていた。
盛り上がる場に、でも私だけポカンと取り残されている。
だって、なんとなくだけど……。
もしかして……。
助けてくれたのかな……なんて。

勘違いしたりなんか……しないもん。

それから、オンエアー中も後も私の話になんか一切ならず、和気藹々と説明会が終了した。
なんとなく八反田さんに挨拶したかったけれど彼は別のスタッフさんに後を任せて、

「お疲れ様です」

すぐさま何処かに出かけてしまった。
しゅんと心が萎れた。
明日からもうカフェ作りのお仕事を始めるらしい。
だから、きっと明日なら、お話しできる。
そう言い聞かせて愁眉を開いた。
優しい人で良かった……と。
マネージャーさんの車に乗り込んで私はそのままぼうっと眠りについた。
家に送られたあとも半分は夢の中、鍵を掛けたかどうかも忘れて、ベッドに向かった。
だからだろうか。
その日、私はとんでもない淫夢に犯された。
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