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怪しい薬の研究所
第2章 女子高生が温泉で……
 作戦Cというのは、先日、太一と凜に対して実行された作戦Aとは異なり、被験者がいまだ性行為の真っ最中という段階でこっそりとそばに近寄って眠らせる作戦だった。

 つまり、眠らせようと接近する段階でスタッフが、被験者の性行為を至近距離から生で観察できるというメリットがあったのだ。

 太一と凜の場合では、部屋に施錠をしていたということもあり、作戦Cではなく、被験者に堂々と知らせながら近づいて、スプレーで怯ませてから眠らせる作戦Aがとられたようだった。

 そういうわけで宮元は、被験者に接近して眠らせる係に混ざりたがったらしい。



 莉央菜はおもしろそうに微笑しながら尋ねた。

「あら、宮元君。そんなに間近で見てみたいの?」

「もちろんですよ!」

 正直な宮元の態度を見て、くすくす笑って言う莉央菜。

「まぁ、いいわ。行っておいで。言うまでもないけれど、二人に気づかれてしまうか、あるいは、セックスが完全に終わるか、どちらかの事態が起こるまではそのままよ」

 宮元と鈴木と田中は「はい!」と口をそろえて言ってから、立ち上がった。




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