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怪しい薬の研究所
第4章 高校生の友人同士が……
「桜子は律儀すぎるって。あんなの、もうどうだっていいだろ。それとも、今さらまたあそこへ行って、続きをやりたいのか? こんな目に遭ったのに」

「そ、そういうわけじゃないけど……」

 うつむく桜子に、徹が言った。

「だったら、もう諦めろって。お給料のこともな。身体も持ち物も無事だったんだし、不幸中の幸いだと思うしかないな」

 ここで突然、桜子が見るからに肩を落とした。

 表情も曇っており、双眼は潤んでいる。

 不安そうに徹が尋ねた。

「どうした? やっぱり、気分が悪いのか?」

「ううん、そうじゃないの。……私たち、撮影されちゃったんだよね……。あんな画像や動画を販売されちゃったら……」

 すると、徹がスッと桜子に近づくと、正面から優しく抱きしめた。

 桜子も抱きしめ返しつつ、徹の膝の上に移動し、気を失う直前の、あの対面座位の体勢となることに。

 桜子が、恥ずかしそうに微笑みながら言った。




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