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怪しい薬の研究所
第5章 大爆発、そして……
「こんな大雨の日に、友矢君も大変ねぇ。私は『梅雨が明けてからでいいんじゃないかな』って止めたのに。まぁ、友矢君は活動家だから、研究所にこもって実験に明け暮れるよりは、外回りのお仕事の方が向いているのかなぁ」

 宮元との「一週間だけ恋人」という約束の期間はとっくに過ぎ去っていたが、莉央菜の方から「延長したい」と申し出て、結局なし崩し的にその関係は続いていた。

 宮元は既に生活必需品などを莉央菜の部屋へと運んでおり、ほとんど同棲状態といえる。

 美貌のおかげで恋人に不自由したことのない莉央菜だったが、宮元に対してだけは、これまでの数多の恋人とは違い、ある種の「特別さ」を感じていた。

 最初は単純に「身体の相性がいい」だけだと思っていたのだが、たまにデートをしたり、一緒に過ごしたりしていくうちに、「そばにいて、楽しいし、安らげる」と思い始めていたのだった。

「友矢君、早く帰ってこないかな~。外回りなんか、佐藤たちにでも任せておいて、ここで一緒に研究を続けていればいいのに」

 ぶつぶつ独り言を言うと、莉央菜は大きな溜め息をついた。

 そんなときだ―――。




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