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怪しい薬の研究所
第2章 女子高生が温泉で……
「そんな、とんでもない。あなたのような方を我々は探しているのです。申し遅れましたが、私、こういう者です。よろしければ、お話だけでもあちらで聞いていただけませんか? 全て聞いていただいた上でお断りいただいてもかまいませんので」

 言いつつ、「豆川出版 宮元友矢」と書かれた名刺を手渡す宮元。



 両手で丁寧に受け取り、財布にしまいながら女子高生が答える。

「ご丁寧にありがとうございます。私は名刺を持っていなくて、申し訳ございません。沢下朋香(さわした・ともか)と申します。せっかくお声かけいただき、名刺までいただいたところ、誠に恐縮で申し訳ございませんが……温泉宿紹介のご本に載るモデルとなりますと、きっと裸に近い格好になりますので、私にはちょっと無理かと思われます」

 きっぱり断ろうとする朋香だが、宮元はやはり食い下がる。




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