この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
いろごとプリズム
第7章 花見川の官能小説
週明け。教室での小暮との挨拶は、少しぎこちない。
「あれぇ?ねぇサーヤ、小暮くんと何かあったー?」
小暮推しの優奈が早速気付く。サーヤは事情をあれこれ説明した。
「うわぁぁ……!来たねとうとう……!いいね、いいじゃん!盛り上がるぅ~」
「もう、他人事だと思って楽しまないでよ……」
「だっていいじゃーん、モテ期到来だよ!どうするのサーヤ~!!」
「……もう、考えるのも疲れたよ……」

放課後、部活があるけれど、優奈は芹沢とのデートを優先した。サーヤは昨日の続きを書こうと一人で文芸部の部室に行く。
「高岡先輩、お疲れっす」
待ち受けていたのは花見川ひとりだ。嫌な予感がする……。
「あれぇ?今日は望月先輩は?」
「……デートだって」
「セックスか」
「いや、デートって言ってるでしょ!」
「ヤッてるに決まってるじゃないですか~ふふっ。ところで先輩、僕の新作読んで下さいよ」
「新作……?」
「この週末で書き上げました。高岡先輩にだけ読んでもらおうと思ってね」
渡された印刷用紙には、パッと見ただけでわかる卑猥な表現が並んでいた。タイトルは『桃色に熟れた純情』――。
「こ、これって……」
「そうです、僕の官能小説ですよ」
来た……、来てしまった。サーヤは焦った。

「高岡先輩に読んでもらうためだけに書いたんです。ちょうどいい、今日は二人きりなら……、僕の家に来て読みませんか?」
「何で花見川くんちに行く必要があるの!?」
「だって僕んち学校のすぐ側だし、こんな狭苦しい部室よりも……、あ、言ってませんでしたよね。僕の父親は小説家の藤堂京一、母親は女優の前川香緒理なんですよ」
「え、ええーーーっ!?」
藤堂京一は超有名小説家、前川香緒理は大御所舞台女優だ。
「信じられない……、藤堂さんの本、結構読んでるよ……すごいね花見川くんってサラブレッドだったんだ……」
「んー、まぁそうですけど、親の七光りとか好きじゃないんで……、自分の力で勝負してるつもりなんですけどね。まぁこうして女の子の気を引くのに使えるぐらいですかね。ってわけで先輩、藤堂京一の豪邸を見てみたくありませんか?」
「う、うん……どうしようかな」
/111ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ