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いろごとプリズム
第12章 ラブホで逃避行
「どうする?気分転換にカラオケにでも行く?」
「うーん……、やめとく」
「映画でも観る?」
「いい。観たいのない」
「じゃあ、食事する?」
「うん……いいよ」
小暮のあからさまに腫れ物に触るようなご機嫌取りのような態度が、サーヤには面白くない。やっぱり来なければよかったかなぁ、と思いながら、レストランに入った。

「……俺さ、昨日、告られて」
「えっ?誰に!?」
小暮の口から発せられたのは、意外な話だった。
「同じクラスの……、榊かすみ。野球部のマネージャーの」
「ああ……」

サーヤが持つ榊かすみの印象は、健康的で世話好きで、お姉さんキャラといったところ。小暮は野球部だけど、この学校では三年になってからはほとんど部活動はない。榊が小暮に気がある事にはサーヤも気付いていなかった。
「部活で前から好きだったとか、そういうの?」
「そう、らしい……んだけど、俺が……、高岡のこと好きなの知ってるから……、言わないでいた、って」
「へぇ~。なんか申し訳ないね。……いいんじゃない?榊さん。付き合ったら?」

「……そういうこと言うなよ」
小暮がムスッとする。
「そんな風に言ったら……、高岡はもう俺の事なんか眼中にないって……、俺に諦めろって言ってるような気がしちゃうじゃないかよ……」
駄々っ子のように語る小暮に、サーヤは戸惑った。
「そうじゃないけどさ……、榊さんだって、一途なんでしょ?ちゃんと考えてあげなきゃ」
「そうなんだよな……。いい奴だしさ。考えなきゃって思うんだけど……、俺、やっぱ高岡しか考えられなくて……。そう言っちゃった」

「そしたら?諦めてくれた?」
「……いや。卒業まで待つから、って。あと……、」
「あと?」
小暮が赤面しながら言う。
「彼女にしてくれなくてもいいから、セックスだけでもして欲しい、って……」
「へぇ~……?意外と大胆なんだね、彼女」
「うん、俺も驚いてさ……」
「それで?してあげた?」
「するわけないだろっ……。だから俺は、高岡じゃなきゃ……、……忘れられないんだ。高岡の身体が……」
真っ赤な顔でそう言う小暮の言葉に、嘘がないのはよくわかる。
「うーん、わかんないよ?榊さんとも実際してみたら違うかもしれないよ?」
サーヤは普通に、そう考えた。そして榊かすみと小暮がしているところを少し想像してみると、なんだかちょっと興奮してくるのだった。
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