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夜は、毎晩やってくる。
第7章 男と女の幸せ
「……気持ち良かった? これからもいっぱいしてあげるね」
汗ばんだ身体を重ねて日菜は順に甘える。
「ぼ……僕も……日菜ちゃんにしてあげたいよ……」
はあはあと、呼吸を落ち着かせようと大きく上下する順の胸板に頬を乗せて日菜は笑った。
「……それは駄目。してあげるけど、させてはあげない」
「どうして……」
順が少し恨めしそうな顔をする。
でも、仕方がない。
そういうものなのだから。
男は手に入れることを、女は手に入れたままにすることを。
お互いが幸せであるために。
《男と女の幸せ 了》