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今宵もネムリヒメに素敵な夢を...♡
第9章 クリスマスなんて…☆【雅】






人前で思わず奪った冷たい唇から漏れた熱い吐息が、舞い降りる雪よりも白く夜空を染めていた。


そして、


「メリークリスマス、雅くん」


そうほんのり紅く頬を染めてオレを見上げた彼女に自然と顔が綻んで、胸のなかにまたポッと暖かな明かりがひとつ灯される音がする。


それから、


「…メリークリスマス。

ちぃ、ありがとな…」

「………!!」


指を絡めてシャンパンゴールドの街並みを目に焼き付けながら身を寄せあったオレたちが朝になっても離れることはなくて…

その夜に雪をも溶かす熱い吐息がベッドの上に舞った聖夜の秘め事のことは、

オレとオレのクリスマスの願いを叶えてくれた千隼だけの秘密にしとく。



だからどんなに聞かれても

これ以上のことは、

サンタクロースにも誰にも

…教えてやんない。









クリスマスなんて…☆【雅】



────fin…




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