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今宵もネムリヒメに素敵な夢を...♡
第11章 クリスマスなんて…☆【渚】





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「…ッ…たい、なにか胸に刺さったような…」

「…るさい、黙ってろ…」

「でも…、ンっ──フ、ぁ…んンッ…」


100万ドルの夜景も、シャンパンもケーキも完全無視…

予定の帰宅コースからもすっかり外れた空の上…


「……ッ…ゃ!?」

「…んだよ、まだ痛いことなんてなにもしてないだろ」

「してるで……ん?なにこれ…」


オレに押し倒されて激しく唇を貪られていた千隼が、ジャケットの胸元からなにかを見つけて首を傾げた。

千隼の手元には、一通の封筒…


「……あぁ、それか…」


オレはそれを不思議そうに見つめる千隼に軽く目を細める。



…それは遡ること、つい先程。

空港でサンタを見送った時のことだった。


『…ナギサ、これを』

『………?』


千隼を先に降ろし、次いでタラップに手を掛けようとしたオレを、ましてや今日というとんでもない日にとんでもない要望を受け入れてくれたとんでもない彼が機内から呼び止めた。


そして、


『これを私が彼女に…?』

『…そうじゃよ。私の代わりにナギサが返事を書いて渡してやっておくれ』


招かれて差し出されたそれに思わず首を傾げたオレに彼は目尻を下げ、何を言い出すのかと思えば…

千隼にもらった手紙の返事を自分の代わりにオレに書けだと?


『………』


とんでもないことをしたのはこっちかと思えば、とんでもないことを言って返してよこす白髭サンタ。


…はっきり言って解せなかった。この時は…



しかし…





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