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今宵もネムリヒメに素敵な夢を...♡
第17章 ちーちゃんの夏休み♡partⅧ♡





「…………っ、」


こ、これは…

想像以上である。

もしも叶うことなら…


"明智さんに加賀美さんの爪の垢を煎じて飲ませてあげたい"


「─────…ですか?」


へ…!!?

そこで心の声にまるでシンクロでもしたかのようにピタリと重なった声に顔をあげる。


「…えぇと、なぜに…それを?」

「…さて、どうしてでしょうか♪」

「…あ、………あは、あははは」

「…ふふ、ふふふふ」ニコッ♪


…あれ!?あれれ!!?

アタシ、加賀美さんの第一印象読み間違えたかな。

惚けたように再びにっこりと笑った彼の笑顔の奥に、なんか底知れぬなにかを見てしまったような気がして咄嗟に笑いで誤魔化す。

まさか、ここにも読心術の使い手が…!!

や、あの魔王…あ、間違えた。あの財界の貴公子、別名・帝王と呼ばれるオトコの仮にも腹心である。

鬼に引き続きどんなモンスターが出てきたところで驚く方が今更だ。

…でだ。そんな加賀美さんがなぜここに。支配人とあろうお方が強面メンを引っ提げ、こんなところにお散歩なんてことはあるまいて。


「あの…」

「はい、千隼さま。なにもご心配は要りませんよ?」


や、ホントまだなにも言ってないんですけど。


「こちらへ伺ったのは…ちょっとした野暮用ですから。敢えて言えば、お散歩のついでのようなものです」


いやいや、ホントにお散歩って…。






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