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他人の妻、親友の夫
第5章 視線の愛撫
胸の鼓動はどんどんと速くなる。

『いけないことをしてる……』

罪の意識は十歳の理依にもあった。
しかし視られる悦びに理性が麻痺していく。
でもそこだけはさらけ出してしまう勇気がなかった。

タオルで内ももを擦り、たっぷりと泡を纏わせる。
泡に隠れてしまえば恥ずかしくない。
そう思った理依は勢いよく股も泡立てていく。

「ンッ……」

タオルが敏感なところを擦った瞬間、これまで感じたことのない刺激が走った。

『なに、これ……気持ちいい……』

擽ったいのとは違う、愛らしくも迫力のある心地よさだった。
何かの間違いかと思ったが、擦る度にその愉悦は強まっていく。

気を抜くと声が出てしまいそうで、理依は喉に力を籠めた。
アキ兄ちゃんに変な声を聞かれたくなくて必死だった。
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