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よくある恋愛モノ 〜おあずけ〜
第9章 身も心も一つに−−−



「してないならそれでもいいんだけど」

「わかった、認めるっ」

「そっか。じゃ、頑張ってね」



満足気に言って部屋を出る

この一年で、美和の方が何枚か上手になっている証拠だ



「お兄ちゃんも生活態度が良かったら推薦余裕なのにね〜」



陽菜乃の言葉に



「そうだね」



と曖昧な笑みを浮かべる美和



“本当になんであんなに不真面目なんだろう……

なんであんななのに私よりできるんだろう……

凪なんて……”



そこまで考えて、美和ははっとした



「美和ちゃん?」

「ご、ごめん、急に用事思い出して!

これ皆で食べて!

お邪魔しました!」



バタンッ!



風のように自分の部屋に帰ると、改めて自分の思いに愕然とする



“私……凪なんて落ちればいいって…思った……”







そのときの思いは、美和を苦しめ続けていた



「センターどうだった?」

「誰に聞いてる」



馬鹿馬鹿しいと言わんばかりの凪の態度に、安堵と−−−そしてあの感情が沸き上がる

そんな中、凪を、美和を追い詰めるような出来事が起こった



「美和ちゃん……どうしよう」



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