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第4章 スレチガイ

そんな関係が続いていたある日。

「辻本さん、今週の金曜呑みに行かない？」

会社で同じチームの井上君に話しかけられた。
井上君とはそんなに頻繁にではないけど、年に一回か二回呑みに行くことがあった。

二人の時もあったし誰かが一緒の時もあったけど、どちらにしてもよき同僚の懇親会、というかお疲れ様会で、まったく 他意のあるモノじゃない。
北川さんと付き合いだしてからはもちろん初めて、だけど。
別に会社の人と呑みくらいなら大丈夫かな…

でも北川さんの予定を確認してからにしよっかな…

「金曜日かぁ…ちょっと予定確認してからでもいい？」

「ん。美味い焼き鳥屋見っけたんだ。つくねが美味いの。あと締めの卵かけごはんも絶品」

「あ～いいねぇ、つくねも卵かけごはんも好き!!」

「だろ？辻本さんとは食い物の好み合うと思ったんだ。じゃ、返事待ってるから。」

お昼休み北川さんにLINEで金曜の予定を聞く。

『金曜は出張で岐阜。夜も多分新幹線のある時間には終われないから泊まりになる。会うなら土曜の昼以降。土曜は帰って休むけど日曜日は会社で残務処理の予定』

と返ってきた。
そんなんじゃ土曜も疲れてるだろうし、休ませてあげた方がいいんだろうなぁ…