パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第9章 episode 1 ー時間外業務ー

請求書の照合を終え、過剰請求分を洗い出すところまでやって、事の次第を纏めて井上くんと課長にメールで送る。

後は担当の井上くんから得意先に一言謝って貰って、返金処理をするのか、今後の請求分から相殺するのかは得意先とのお話次第、ってとこかな。

ふんっ、と一つ伸びをして、私はPCの電源を落とし、事務所を出た。時間は午後10時半。
結局二時間近くかかったな…
通勤はJRだけど、今日は樹さんのマンションに行くから阪神電車の駅に向かう。
鳴尾は普通電車しか停まらないから、会社のある福島からでも30分弱かかる。
ま、自宅に帰るのとさして変わらない。電車に乗ってる時間は半分ほどだけど、この時間は直通が少なくて、途中の乗り換えで結構待たされるから。家に帰る方が五分くらい早いかな、ってくらいの差。

阪神電車はJRと違って、駅の間隔が短くて普通電車だと止まる駅の数が多いから、慣れないうちはまだ乗ってて大丈夫？ってちょっと不安になる。
だから到着時間五分前に携帯のアラームを設定して、樹さんにも予定時間を知らせるメールを送り、本を読んだ。