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第1章 プロローグ

たろうとるみは、メールなどで話はしているが
なかなか逢うことが難しい。
前から旅行行きたいねって話題にはなるけれども
現実に行けるのかどうかわからなかった。

それが今回、奇跡的に二人のスケジュールタイミングが合い
１泊で旅が可能になった。

「たろうさん、やっと１日一緒にいられるね。」
「うん。やっとだね。嬉しいなぁ。」
前日、二人で待ちきれない明日の事を話していた。
「ダメにならなければいいけどね。」
「そうだよねぇ。お決まりのパターンにならなければ・・・。」


たろうとるみは不倫関係にあった。
無理はできない。
無理してバレて終わってしまうのだけは避けたいし。
お互いの家庭を壊さないようにという意識はある。
なので、一生懸命スケジュールを合わせて逢う予定を組んでも
予想外の出来事で邪魔され土壇場でキャンセルになったこともある。
今回はそうならない事を、二人は願っていた。