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口琴
第14章 診察
益々この男が理解できない…。

何を企てているのか、その策謀を暴けずに、松岡はただ狼狽するばかり。

「松岡、その媚薬の効果の持続性は?」

「まだ、はっきりとは分からんが、性交の間のみで、一度オーガズムを迎えると、感情は覚める計算だが…」

「私は蕾を愛している。君は蕾には何の感情もない筈だ。そして蕾も…。ちょうどいいじゃないか?え?
その媚薬は、ただ性的興奮を促すだけではなく、躰を重ねた相手に心までも…。つまりは、"愛し合う"に至らせる媚薬。
恐らく、行為の後で愛したかどうかなど蕾の口からは説明できないだろう。しかし、君は医師として、自分の感情が蕾に対してどう変化したのか、冷静に、そして客観的に分析できる筈だ。この臨床が成功したら、君の報酬を倍にしよう。どうだね?」

「…しかし中條、それは君の感覚で試してもいいんじゃ?…」

「だから、言っただろう?蕾に対して"無"の君の方が適していると…。さっき、蕾にフェラさせてどうだったね?この子の事が好きになったかね?ただの性処理の道具でしか無かったのだろう?」

「……………」

「…さあ、早速検証だ。始めてくれたまえ…」

中條は、布団から立ち上がると、浴衣を羽織り、障子の前の座椅子に腰を下ろした。

中條の真剣な顔の裏に隠れたものを探ることができないまま、松岡はバイアルを一瓶取ると、蓋を渋々開けた。

横たわる蕾の半身を起こし、瓶の口を蕾の唇にあてがったその時。

「松岡、そうじゃないだろう?口移しだ」

白い障子の逆光に浮かぶ黒い影が、冷ややかな口調で指示する。

三分の一程を口に含むと、柔らかな唇に自分の唇を押し当て、ゆっくりと口移しで薬を流し込んだ。

虚ろな翡翠の瞳が揺れている。

コクリ…と喉から嚥下音がして、赤い唇の端から少量の薬が一筋こぼれた。

瓶に残った薬を震える手で、"もうどうにでもなれ"とばかりに飲み干した松岡。

「さあ、蕾。松岡のおじちゃまに、いっぱい可愛がって頂きなさい。おとうさまが見ていてあげるからね?」

「はぁっ…はぁっ……」

体重も軽く小さな蕾には、その効果は即効的で、反応は顕著だ。

松岡もまた、全身が熱くなり始め、艶かしく躰をくねらせる蕾を見ながら、服をゆっくりと脱いでいく。

仰向けの蕾の上に被さり、そっと唇を重ねた。

それはまるで、恋人同士のように優しく…優しく…。
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