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口琴
第14章 診察
小さな膣口から、中年男の汚濁が流れ出る。

ぐったりと横たわる透き通るような肌は汗で輝き、躰中で呼吸している。

松岡は茫然として、汚された少女を見ていた。

…美しい…

松岡の胸に、甘くてこそばゆい感覚が広がって行く。それは、遠い昔、欲しくて堪らなかったオモチャに出逢った時のような…あるいは初恋のような…。

…バカな…!

松岡は、頭を激しく振った。

この私が、こんな少女に興味がある筈がない!自分を否定したかった。が、中條の目が笑っていて、背筋に何かが走った。

「先生、娘の不感症は治ったのでしょうか?まだ娘の口から『おまんこが気持ちいい』と言う言葉が聞けなかったのですが?」

中條はそう言いながら、蕾の躰を仰向けにして足を開かせ、溢れ出す汚濁を指で掻き出しては、クリトリスへ擦り付けた。

この男は…性懲りもなく…。

松岡は、これ以上ここにいたら頭がおかしくなると思い、ズボンを履いて立ち去ろうとした。

「すまん…中條…。私はこれで…」

「松岡!」

鋭い中條の声に、松岡は怯んで足を止めた。

「わざわざここへ来たのは、どんな用件だったんだ?まさかコレが目的ではあるまい?」

蕾の横に添い寝して、力尽きている少女の躰を撫で回しながら中條が訊ねた。

「…あ…」

松岡は本来の目的を思い出し、持ってきた鞄を開けて小さな箱に詰められたバイアルの小瓶を数本取り出した。

「例の物が一応完成したんでね…。と言っても、まだマウスの臨床段階なのだが…。ヒトの臨床は…治験者を募るのが難しくてね…何せ、モノがモノだから…」

「うむ。なるほど…。…では…君と蕾が治験者になってみたまえ。蕾と君の心と躰がその媚薬で燃えることができるかどうか、この私が、しかと見届けよう。うむ。これは名案だ。ハッハッハッ!」

「え?私が?…!」
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