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口琴
第10章 二人きりの夜
電気スタンドのスイッチを入れ、蕾の様子を見た。
「熱…下がったかな…」
手の甲で、首筋の頸動脈の辺りに触れた。自分が熱を出した時、母がいつもそうするのだ。
「うん…少し下がったな…」
寝顔を見ると、表情は穏やかだった。
額や首元に、汗の粒が光っている。
「…着替えさせた方がいいな…」
聖は、タンスの引き出しからTシャツを出した。
「…脱がさなきゃ…」
そっと、蕾にかけていたタオルケットを取る。
「………どうしたら………いいんだ……」
服を脱がせると言う事は、裸にすると言う事。
見ちゃだめだ。見ちゃだめだ。
聖は自分に言い聞かせた。
「…そうか、電気消したら見えねぇし。うん、いい考えだ」
独り言をぶつぶつと言いながら、部屋を真っ暗にした。
「ゲッ!……何も見えねぇじゃん…当たり前か…」
手探りで蕾に近づく。
「…どうなってんだ?…あ、ここは……ん?…よし、脱げた…ふうっ…」
何とか、シャツとズボンを脱がせることができた。
蕾は、起きない。
「…躰、拭かないと…」
乾いたタオルで、額、腕、首と拭いていく。
徐々に目が暗さに慣れ、うっすらと蕾の姿が見えてきた。
聖は、慌ててギュッと目を固く閉じ
「…見てねぇからな…」
と、眠っている蕾に向かって言った。
ゆっくりと、鎖骨からみぞおちへと。
できるだけ、肌に素手が触れないように、気を付けた。
そのうちに、タオル越しでもその柔らかさが手に伝わる場所が…。
「…あ…!」
聖は、慌てて手を離した。
「…うぅん…」
蕾が小さく呻いて、寝返りをうったので、聖は驚いて、思わず目を開けた。
暗がりの中に、蕾の肌が白く浮かぶ。その美しさは、一瞬で聖の目を釘付けにした。
聖は、目を瞑る事を忘れた。瞬きさえも忘れ、ゆっくりと、その美しい背中を拭く。それから、蕾の躰をまた仰向けにした。
毒リンゴで、眠っている白雪姫のような美しさ。白い肌は、妖精のようだ。
二つの小さな膨らみに、目を落とす。膨らみの巓には、小さな果実が実っていた。
聖の躰は、熱を帯びていた。
膨らみをゆっくりと優しく拭く。その度、僅かにプルンと震える幼い乳房。
「……ひ…じり…君……」
掠れた声で蕾が譫言のように呟く。
艶やかな紅い唇が僅かに動き、右手がゆっくりと上がる。
「…蕾?…」
「熱…下がったかな…」
手の甲で、首筋の頸動脈の辺りに触れた。自分が熱を出した時、母がいつもそうするのだ。
「うん…少し下がったな…」
寝顔を見ると、表情は穏やかだった。
額や首元に、汗の粒が光っている。
「…着替えさせた方がいいな…」
聖は、タンスの引き出しからTシャツを出した。
「…脱がさなきゃ…」
そっと、蕾にかけていたタオルケットを取る。
「………どうしたら………いいんだ……」
服を脱がせると言う事は、裸にすると言う事。
見ちゃだめだ。見ちゃだめだ。
聖は自分に言い聞かせた。
「…そうか、電気消したら見えねぇし。うん、いい考えだ」
独り言をぶつぶつと言いながら、部屋を真っ暗にした。
「ゲッ!……何も見えねぇじゃん…当たり前か…」
手探りで蕾に近づく。
「…どうなってんだ?…あ、ここは……ん?…よし、脱げた…ふうっ…」
何とか、シャツとズボンを脱がせることができた。
蕾は、起きない。
「…躰、拭かないと…」
乾いたタオルで、額、腕、首と拭いていく。
徐々に目が暗さに慣れ、うっすらと蕾の姿が見えてきた。
聖は、慌ててギュッと目を固く閉じ
「…見てねぇからな…」
と、眠っている蕾に向かって言った。
ゆっくりと、鎖骨からみぞおちへと。
できるだけ、肌に素手が触れないように、気を付けた。
そのうちに、タオル越しでもその柔らかさが手に伝わる場所が…。
「…あ…!」
聖は、慌てて手を離した。
「…うぅん…」
蕾が小さく呻いて、寝返りをうったので、聖は驚いて、思わず目を開けた。
暗がりの中に、蕾の肌が白く浮かぶ。その美しさは、一瞬で聖の目を釘付けにした。
聖は、目を瞑る事を忘れた。瞬きさえも忘れ、ゆっくりと、その美しい背中を拭く。それから、蕾の躰をまた仰向けにした。
毒リンゴで、眠っている白雪姫のような美しさ。白い肌は、妖精のようだ。
二つの小さな膨らみに、目を落とす。膨らみの巓には、小さな果実が実っていた。
聖の躰は、熱を帯びていた。
膨らみをゆっくりと優しく拭く。その度、僅かにプルンと震える幼い乳房。
「……ひ…じり…君……」
掠れた声で蕾が譫言のように呟く。
艶やかな紅い唇が僅かに動き、右手がゆっくりと上がる。
「…蕾?…」