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イカせ屋稼業
第14章 そのじゅうに
_____その頃、
KANAMEはというと…………


『やだー、しつこぉ~いっ』

ナンパした(正しくはナンパと見せかけたAV勧誘)女子が走って逃げてく。


『ちっ。
_____あ~、ムシャクシャする………。
翔汰だっけ。邪魔しやがって』
せっかく〔ガチレイプ作品〕にしようと思ったのに。



ピルルルル………♪♪♪

カーゴパンツのポケットからスマホが鳴った。


『__何だよ?』
KANAMEは電話応対すら横柄である。

スキンヘッド男からだった。


「KANAMEさん、記事、見て下さいよ!
また変な写真付きの記事がアップされてます!」


『ユウジはフリーライターを掴まえたか?
そっちが先だ』


「それが…………ネットから接触しようとしたら、
ブロックされた上にアカウントも変えられてまして……………手がかりが全く掴めません」


『……………ブロックした……………』
ということは。

明らかに俺をターゲットにして喧嘩を売って来たんだ。
___KANAMEはピンと来た。


悪口やらあることないことを書かれるのは慣れている。事務所丸ごと悪評ばかり書かれる。

そんなものはどーでもいい。

だけど、あの写真は俺しか持っていない。


(@きんぱつ屋…………)『分かった。
後でユウジはコンクリ重しにしてやる。
罰だ!俺が直接調べてやる!
てめぇは撮影してろよ』

KANAMEは言うと、
スマホを切った。



まず、あの写真から調べなければならない。


KANAMEは、
踵を返した。

街を抜ける。



大都会の中枢に位置する、
歓楽街に着く。

新宿歌舞伎町。


KANAMEは無心に、
歌舞伎町をスタスタ歩く。

この区画は、
朝と夜では雰囲気が全く違う。


夜には億単位の金が飛び交い、
華々しい。煌びやかな街。

しかし、
明け方~7時には虚しさと疲れがそこかしこに散らばっている。

カラスが、
ホストやキャバクラ嬢・またその客が嘔吐したゲロをつつく。


悲惨だ。



KANAMEはアーケードを越えると、
寂れた一角の店に入っていく。


〔はとや〕という看板がある飲食店。











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