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イカせ屋稼業
第15章 そのじゅーさん~未来へ~
『疲れますって。

拓矢、水にビビってはねた水滴も嫌がるし』



『しょーがない、それは』




『___…………ねぇ。
あなたたち、
本当の恋人なのよね?』



『え?あ、はい…………』
翔汰が照れる。



『ふむふむ……………

ちょっと拓矢くん、全裸でこっち来て』



『はい』


『え、拓だけ?!』



鴫はカーテンレールに拓矢を連れて行く。


『カーテンで遊んでくれない?』


『遊………………?
撮るんすか?』



『まぁ出来れば。
そうねー…………あ。
コレ破ったり投げていいわよ』
と枕を渡す。




拓矢は首を傾げたが、
とりあえずカーテンレールに裸体を巻きつけた。


鴫がカメラを廻す。


くるくる巻く。

拓矢は巻きつけたカーテンから半身を覗かせる。


物憂げな表情をしたと思ったら、
カーテンをグイッと引っ張り千切った。


天井に近い場所がブチブチッと音を立てたが、
お構いなしにカーテンで裸体を包む。


床に寝転び、
カメラに向かって手を伸ばす。

手を引く。
カーテンを体から外して、全裸になる。



目を閉じ、
枕にしがみつく。


胎児のように丸くなる。




しばらくそのままで眠ったように黙る。



____目をうっすら開き、体を起こす。

枕をビリビリ破った。


羽毛がブワッと飛び散る。



鴫は夢中でカメラを回した。



『OK!
凄くキレイだわ!は~、思った通り』



再び休憩に戻ると、
鴫は満足げに笑った。


『思った通りって?』一人ほっぽり出されていた翔汰は不満顔で訊く。



『勘だけどねぇ?
何だか、拓矢くんのが甘えたな気がしたのよ。
童心を隠してるっていうか………』





『おー、すげぇ!!
さすがだ(笑)鴫さんその通りですよ!
こいつしれ~っと澄まし顔だけど、中身幼稚園児ですから』翔汰が拓矢を指さし笑った。







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