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第6章 温もりを重ねて

「……ね、絢人さん」


「……」


「すぐには無理でも…忘れた記憶、いつか戻ってきたらいいのに、ね……」


「…そうですね」


グｯ─…‥


「ア‥ｯ─！」


絢人さんの腰が動き出して、会話は途切れた。



グ、ﾁｭ．．グｯ─…ﾁｬ、ｸﾞﾁ‥‥


「…ぅ‥あｯ、 ﾊ、ｧ‥// ……あん…あ、ん‥‥」


絢人さんがわたしの中で前後に動いて、 むず痒い所を掻き撫でられる。

まだ動きがゆっくりだから、その心地好さに陶酔する余裕が持てた。


でも絢人さんはどんどん余裕が無くなっているみたいで。


「…ﾊｧ…!!」

彼がこんなに低く溜め息をつくのは珍しい。


一緒に気持ちよくなっているこの瞬間が嬉しくて、ボーッとした視界の中で彼の顔を見詰めていた。