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ただ、あなたに逢いたくて~心花【こころばな】~
第44章 第十六話 【睡蓮】 弐
 お彩もまたこれが最後の逢瀬になるかと思えば、市兵衛の背に回す手にも心がこもった。心からの口づけを返しながら、惚れた男の指の感覚をずっとその身に刻みつけておきたいと心から願った。その夜、二人は幾度も愛を交わしたけれど、その逢瀬は、これまで過ごした数限りない夜の中でもとりわけ烈しくも優しいものとなった。
 あの夜のことを、お彩は絶対に忘れないだろう。自分は哀しいほどに、あの男に惚れている。しかし、自分の歩く道と市兵衛の歩く道が二度と交わることはない。今は、市兵衛と京屋に託した娘お美杷の息災を祈るしかないお彩であった。
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