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ただ、あなたに逢いたくて~心花【こころばな】~
第6章 其の参
 素直な感想を吐露したお彩に、男は静かな微笑を見せた。
「そんなことはない。今でこそ小さな店を一つ持つ身分にはなれたが、先刻も話したように、かつては私も裏店に暮らしていた。私はそんな暮らしが嫌で―鋳掛け屋の倅であることが嫌でたまらなくて、自分から奉公に出たんだよ」
 男は再び遠いまなざしになった。
「こう見えても、私は手の付けられない腕白坊主でね。いつも長屋の子どもたちを率いては、悪戯を繰り返してばかりで、大人に叱られていた」
 男の眼は水面に揺れる花を見つめているはずなのに、まるで、ここではないどこか彼方を見ているようだ。
「例えば、どんな悪戯を?」
 お彩が訊くと、男は意外そうな顔で見た。
「そんなことが知りたいのか?」
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