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ただ、あなたに逢いたくて~心花【こころばな】~
第44章 第十六話 【睡蓮】 弐
 喜六郎は字が読めない。そこで、お彩が事件のあらましをかいつまんで話して聞かせた。
「何てこった」
 喜六郎は複雑そうな表情(かお)で溜息を吐いた。
 お彩と京屋市兵衛との拘わりを知る喜六郎にしてみれば、お彩のいまだ消えぬ市兵衛への想いを知るだけに、何と言えば良いのか判らないのも道理だろう。
「だが、恨まれて殺されそうになった―ってえいうのは、ちょっと穏やかじゃねえな」
 喜六郎の言葉に相槌こそ打たなかったけれど、お彩は瓦版の推測は外れてはおるまいと思う。前半の市兵衛の私的な部分に触れた中傷記事はともかく、後半の推理はなかなか的を得ていると言わざるをえまい。確かに市兵衛が「氷」と称されたのには、それなりの理由があるだろう。
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