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ただ、あなたに逢いたくて~心花【こころばな】~
第44章 第十六話 【睡蓮】 弐
 京屋には、心底から市兵衛の身を思う人間は、誰一人としていないのだろうか。今、この瞬間にも市兵衛は生きようと懸命に闘っているというのに、真からあの人を憂える者はおらず、誰もが目先の欲ばかりを追いかけている。皆が考え、話し合っているのは、市兵衛にもしものことがあったとき―つまり、市兵衛が亡くなった後のことばかりだ。
 こんなときこそ、せめて傍にいて自分が守ってあげたい。お彩は切ないほどにそう思う。
 ある夜、お彩は夢を見た。
 真っ暗な闇の中に、お彩は一人立っている。
どこか遠くからすすり泣きの声がかすかに響いてくるのに、お彩は、そちらに行こうとする。泣き声の主は子どもらしい。お彩は最初、それがお美杷の声かと思ったけれど、どうやら、声はもう少し大きい子のものらしい。
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