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ただ、あなたに逢いたくて~心花【こころばな】~
第45章 第十六話 【睡蓮】 参
この仏頂面が哀しみを隠すためのものだと判っているから、お彩は無理に笑顔を作った。だが、その作り笑顔は到底成功したとはいえず、奇妙な泣き笑いの顔になってしまった。
「はい、長い間、お世話になり、ありがとうごさいました」
 と、お彩もまた嫁ぐ娘のような挨拶を返し、頭を下げた。
 今度こそ背を向け、お彩は橋を渡った。背中に痛いほど喜六郎の視線を感じる。お彩は歩きながら、ぽろぽろと大粒の涙を流した。
 涙は後から後から溢れ、頬をつたい落ちてゆく。この橋を渡ったその瞬間から、もう二度と引き返すことは許されない。喜六郎にも言われたように、この橋から京屋へと続く道のりは一本道なのだ。
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