この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
ただ、あなたに逢いたくて~心花【こころばな】~
第7章 第三話 【盈月~満ちてゆく月~】 其の壱
 そんな馬鹿なことがあるはずがない、瞬時に浮かんだ嫌な考えをお彩は咄嗟に笑い飛ばそうとした。だが、次の伊八の言葉がお彩の決意を無残にもうち砕いた。
「止してくれよ。俺はあの子を他人の子だなんて思ったことは、ただの一度もねえんだ。あの子はたとえ誰が何と言おうと、俺とお絹の子だ」
―俺はあの子を他人の子だなんて思ったことは、ただの一度もねえんだ。
 伊八の言葉が耳奧で幾度もこだまする。
 「他人の子」という部分だけがお彩の中で烈しく渦巻いた。
―たとえ誰が何と言おうと、あの子は俺とお絹の子―。
 お彩は心の中で呟き、涙が溢れそうになった。熱いものが身体の奥底から迸り出てきたが、自分が泣きたいのか叫びだしたいのかすら判らない。それでもまだ、お彩は一縷の希望を繋いでいた。
/1605ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ