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ただ、あなたに逢いたくて~心花【こころばな】~
第8章 第三話 【盈月~満ちてゆく月~】 其の弐 
 やがて、靄が晴れるように徐々に視界が明るくなってくると、そのひとの貌が一つの像として浮かび上がる。
「伊勢次さん―?」
 お彩は掠れた声で呟いた。眼前にいたのは自分が逢いたいと願った父ではなかったと知り、お彩の中に小さな失望がよぎった。しかし、現実として見じろぎ一つさえするのも億劫なこの時、誰かが傍にいてくれるのは心強かった。お彩はたとえ一瞬たりとも落胆を感じたことを、伊勢次に対して申し訳なく思った。
 しかし、何故、伊八がここにいるのだろうか。不思議に思って訊ねてみた。
「伊勢次さん、どうしてあなたがここにいるの」
 伊勢次の貌に微笑が浮かぶ。
「まだ熱が高いんだから、喋らない方が良い。無理は禁物だぜ」
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