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ただ、あなたに逢いたくて~心花【こころばな】~
第10章 第三話 【ほたる草】 其の弐
 あまりの情けなさに、お彩は小巻が哀れでならなかった。お彩はもう一度、足下の蒼い花を見た。露草は相変わらず、愛らしい花をひたむきに咲かせている。たった今やったばかりの水の露が藍色の花びらに宿っている。
 露草の呼び名は「ほたる草」、「つき草」など色々あるが、どうもあの男が口にすると汚らわしい、厭わしいもののように思えてくる。
 初め見たときは、いささか軽いところはあるが、気障ったらしい台詞も似合う男だと思ったものの、ほんのわずかのやりとりで、お彩はすっかりあの男が嫌いになっていた。
 小巻が時折、物陰で涙しているのを知らぬお彩ではない。気の強い小巻のことだから、人前では滅多と涙を見せないが、よほど今回のことがこたえているのだろう。
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