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ただ、あなたに逢いたくて~心花【こころばな】~
第12章 第五話 【夏霧】  其の壱
 一方、女の方は喜六郎を見るなり眼を潤ませている。二人の様子から、旧知の仲であることは疑いようもなかった。
 喜六郎は滅多なことで取り乱したりする男ではなかったが、このときばかりは血の気が失せた顔色であった。そう、まるで幽霊でも見たかのような顔つきである。
「旦那さん、お願いです、私の話も聞いて下さい。あのときは―」
 女が言うより先に、喜六郎がそれを遮った。
「帰ってくんな、お前とはもう話すことはねえ」
 いつもの喜六郎には似合わぬ決めつけるような台詞に、お彩は息を呑んだ。
 そのときである。あどけない声がその場の緊張を孕んだ雰囲気を破った。
「おっかさん、このおじちゃんがおいらのおとっつぁんなの?」
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