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ただ、あなたに逢いたくて~心花【こころばな】~
第15章 第六話 【春の雨】  其の弐
 そう思いながらも、お彩は何故か哀しみを抑えることはできなかった。それは十八歳になったばかりの娘にとって、あまりにも苛酷な現実であり選択であった。
 確かな未来を思い描けないということが、人にとって、いかほど残酷であることか。人は先にわずかながらでも希望があるからこそ、今の苦しみや哀しみも乗り越えて生きてゆけるものなのだ。それを、この十八の娘は今から奪われようとしている。
 お彩の大きな瞳に涙が溢れた。
 静かな哀しみに満ちた静寂が辺りをひっそりと包み込んだ。
 陽太が視線をゆるりと動かした。
 その先には小さな朱塗りの鳥居があり、更に百度石が並んだ先にこじんまりとした御堂があった。
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