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ただ、あなたに逢いたくて~心花【こころばな】~
第16章 第七話 【雪花】 其の壱
【其の壱】

 重ね合わせた両手ひらが冷たい。お彩はホウと小さな息を吐きかけ、少しでも温めようたしてみたけれど、徒労に終わった。その年も師走を迎えたばかりの江戸の町は例年にない寒さに見舞われていた。数日前から朝は身体の芯まで凍るような冷たさで、この分では初雪もいつもよりは早いのではないかと人々は寄れば話し合っている。
 お彩は今日、古着屋に出かけた帰り道であった。江戸の外れの和泉橋を渡った先に、町人町と呼ばれる比較的大きな町がある。その名のとおり、商家ばかりが軒を連ねた賑やかな町で、大通は大勢の人々が行き交い、活気に満ちている。その中にお彩がよく利用する古着屋がある。その店自体はこじんまりとしていて、大店がずらりと並んだ中では、殆どあるのがとうかさえ判らぬほど目立たない。
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