この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
ただ、あなたに逢いたくて~心花【こころばな】~
第2章 第一話-其の弐-
 本当は全部嘘だった。父に逢いたくないなんて、嘘だ。顔も見たくないどころか、毎日父のことを思い出さない日はなかった。あの男の占める場所が次第に大きくなりつつある今でさえ、父のことをきれいさっぱりと忘れられたわけではなかった。
「なあ、良い加減に家に帰ってこねえか? お前は一人で立派にやってるようだから、どうしてもここで今の勤め先の仕事を続けてえというのなら、俺はそれでも構わないが、通いの仕事なら甚平店に戻っても差し支えはあるめえ。昔のように父ちゃんと暮らして、家から店に通えば良いんじゃねえのか」
「―再婚でもしたいような良い女(ひと)ができたのなら、さっさと結婚しちゃえば」
 お彩は父の話をろくに聞こうともしないで言い放った。
 伊八は首を振った。
「前にも言っただろう? 父ちゃんは再婚なんぞするつもりはこれっぽっちもねえよ。
/1605ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ