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ただ、あなたに逢いたくて~心花【こころばな】~
第17章 第七話 【雪花】 其の弐
 お彩はうっすらと微笑んだ。
 所詮、自分はあの男に良いように遊ばれていたに相違ない。本気だなぞと口では幾らでも言える。本気で惚れた女に男が名前も告げず、素性も明かさぬまま、一年にわずかに一度か二度の逢瀬だけで済ませるはずがない。
 しかし、あの桜の咲き誇る随明寺で陽太が言った台詞が今もお彩の耳奧から離れない。
―私は本気だ。
 あのときの陽太の瞳に嘘や偽りは微塵もなかった。だが、今のお彩を取り巻く状況は、嫌が応にもお彩に厳しい真実を見せようとしている。つまり、陽太のお彩に対する仕打ちを見る限りにおいて、到底、本気で惚れた女に男が見せる態度とは思えないのだそれは何もお彩の思い過ごしだけではない。
―けして諦めるな。
 伊八は四日前の別れ際に言ったけれど、お彩に対する陽太の仕打ちの数々を話せば、どう言うかは判らない。
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