この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
ただ、あなたに逢いたくて~心花【こころばな】~
第17章 第七話 【雪花】 其の弐
 そう思いながらも、あの台詞を囁いたときの男の瞳には嘘はなかったと、いまだに確信めいた想いを抱いているお彩であった。
 馬鹿だ、自分は大馬鹿だと、お彩は大粒の涙を流しながら、帰り道を辿った。近所の八百屋まで買いだしにに出かけたはずのお彩の帰りがあまりにも遅いことに、喜六郎はさぞ気を揉んでいるに違いない。それでも、今日ばかりは、お彩は一目散に「花がすみ」に帰る気にはなれず、わざとのろのろとした足取りで帰り道を辿った。
 途中ですれ違った武家の奥方らしい二人連れがお彩を怪訝そうに見て、通り過ぎてゆく。どうやら、どこかの旗本のお屋敷の姑と若い嫁らしかったが、二人の婦人はお彩を見ると、顔を寄せ合って内緒話をしている風だった。
その視線には、あからさまな好奇と侮蔑が現れている。
/1605ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ