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ただ、あなたに逢いたくて~心花【こころばな】~
第18章 第七話 【雪花】 其の参 
 その美しい横顔は、能面のように静まり返っている。
 お彩は既に覚悟していた。いつか風の噂で聞いたことを、ふと思い出したのだ。江戸でも指折りの大店、京屋の現在の主は六代目であり、元々はお店に丁稚として奉公に入った小僧だった。それが先代、つまり五代目市兵衛にその聡明さと人柄を認められ、手代にまで順当に出世し、ついには長女のお市の婿にと望まれた―。六代目を名乗る京屋市兵衛は若いが、凄腕と同業仲間からも畏怖されるやり手の商人、だが、その昔は丁稚上がりで、女房に頭があがらぬ婿養子だと、陰で口汚く罵る輩もいたのである。
 それは、むろん、現在の京屋市兵衛の立身と栄達をやっかんでの心ない中傷であった。
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