この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
ただ、あなたに逢いたくて~心花【こころばな】~
第19章 第八話  【椿の宿】
 別れた際に市兵衛が耳許で囁いた台詞は、お彩の心を針のように突いた。
―次は十日後にここで逢おう。
 その日を迎えるまで、市兵衛はお彩に本名さえ教えず、身分を隠してきた。いくらお彩が逢いたいと思っても、逢いにくるのは市兵衛の意思一つであり、それも一年に二、三度だった。そんな市兵衛の仕打ちを幾度恨めしく思い、男の心を疑ったやもしれない。
 それなのに、やっと身体を重ねたとたんに、次は十日後にと男の方から言い出してきたのだ。その時、お彩は市兵衛の言葉に軽い衝撃を受けた。同時に、市兵衛が求めているのが自分ではなく、その身体の方ではないかと勘繰ってしまった。
 今日も数日ぶりに逢った市兵衛は性急にお彩を求めてきた。逢うなり烈しい口づけを交わし、お彩を紅絹の夜具に押し倒した―。
/1605ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ