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ただ、あなたに逢いたくて~心花【こころばな】~
第20章 第八話  【椿の宿】 其の弐
―おとっつぁん?
 思わず心で父を呼ぶ。そう、幼い少女の頃、影踏みで置いてけぼりを喰らって泣いているお彩をいつも優しくなだめてくれたのは、大好きだった父の大きな手のひらだった。
「伊勢次さん」
 お彩は大きな眼を瞠って、父―であると一瞬錯覚した男(ひと)の顔を見つめた。丸っこい顔に人懐っこそうな笑みを湛えた若い男が少しはにかんだような表情で眩しげなまなざしをこちらに向けていた。
 こうして改めて見ると、伊勢次は父伊八にとてもよく似ている。四十二になった今でも女たちの熱い視線を集める男っぷりの良い父と、どちらかといえば童顔の伊勢次は、ちょっと見には似ても似つかない。
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