この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
ただ、あなたに逢いたくて~心花【こころばな】~
第21章 第九話 【夫婦鳥~めおとどり~】  其の壱
 伊勢次が市兵衛は止した方が良いと主張するのは、何も嫉妬心からではなかった。市兵衛は元々「花がすみ」に時折訪れる客であった。そこでお彩と初めてめぐり逢ったのである。が、市兵衛はお彩に自分の素性どころか名前さえ明かそうとはしなかった。お彩は真の名さえ知らぬ男に惹かれ、風のように気紛れに現れる市兵衛との逢瀬だけを心の拠り所にして過ごしてきた。
 見込みのない恋に身を灼くお彩を、伊勢次は複雑な想いで見守っていたが、ある日、ついにお彩をめぐって市兵衛と殴り合いの喧嘩をする羽目になってしまった。その時、お彩は伊勢次に市兵衛を選ぶとはっきり告げたのである。それが去年の卯月の出来事で、以来、伊勢次はお彩を避けるようになり、「花がすみ」からも遠ざかっていた。
/1605ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ