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ただ、あなたに逢いたくて~心花【こころばな】~
第23章 第十話 【宵の花】  其の壱
 市兵衛と初めてめぐり逢ったのは、もう五年近くも前のことであった。お彩は、一膳飯屋「花がすみ」の仲居として働いていた。その店に思い出したように現れる客が市兵衛であったのだ。市兵衛の名前さえ知らず、お彩は恋に落ちた。先行きに見込みのない恋だと諦め、一度ならず二度までも別れを決意しながらも、二人はついに互いの気持ちを確かめ合い、つい三ヶ月前に祝言を挙げたばかりだ。
 京屋が他に引けを取らない大店であるばかりか、その親類たちも多くが相応のお店を営んでいる連中ばかりである。そんなわけで、当初は市兵衛とお彩の結婚は周囲の猛反対にあった。そのことは市兵衛が先の五代目の血を分けた息子ではなく、娘婿だということも大いに関係がある。
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