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ただ、あなたに逢いたくて~心花【こころばな】~
第23章 第十話 【宵の花】  其の壱
―この男(ひと)はまた吉原の馴染みの花魁の許で過ごしてきたのだ。
 そう思った刹那、お彩は市兵衛の手を払いのけていた。
「止めて下さい」
 それでも市兵衛は執拗に唇を重ねようとしてくる。お彩は酒気の入り混じった吐息に思わず顔を背けた。亡くなった父伊八は晩酌に一合ほどを呑むだけだった。お彩は慣れぬ酒の強い匂いに、衣の腑から烈しい吐き気がせり上がってくるのを感じた。
 市兵衛がかなりの酒豪であったことを、お彩は結婚してから初めて知った。市兵衛の酒は愉しむために呑むというよりは、むしろ酔いたいがために呑むものだ。
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