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ただ、あなたに逢いたくて~心花【こころばな】~
第24章 第十話 【宵の花】  其の弐
 奧向きの市兵衛が一々口を出すほどでもないことまで、お彩を素通りして市兵衛の方にお伺いを立てるといった案配である。殊に市兵衛の先妻お市の乳母でもあったという女中頭のおしまは、何かにつけお彩を眼の仇にした。おしまにしてれば、自分が育てた大切なお嬢様が生きていれば、こんな成り上がりの小娘を京屋のおかみさんと呼ぶこともなく済んだのだ。おしまには、そのことが口惜しくてならないようだった。
 奧から店の方、つまり表へと通じる廊下を歩いていた最中のことだ。角を折れた向こうの方から話し声が聞こえた。
「まあ、こんなことを言っては何ですけど、あれほどご親類をお騒がせして猛反対を押し切ってまで迎えられた割には、旦那様も飽きられるのが早かったな」
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