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ただ、あなたに逢いたくて~心花【こころばな】~
第25章 第十一話 【螢ヶ原】  其の壱
 止めなければ、いつまでも泣いてばかりいては、伊勢次にも迷惑だし、持て余すだけだろう。そう思ってみても、一度溢れ出した涙は一向に止まらない。
「あー、お彩ちゃんは昔から泣き虫だったけど、今夜は本当によく泣くなあ」
 伊勢次が揶揄するように言うのは、お彩の心を少しでも明るくするための思いやりだと判っている。
 お彩はまた、伊勢次のそんな優しさに泣けてきて、いつまでも伊勢次の腕に抱かれて泣き続けた。
 それは京屋に嫁いだその日からの四ヶ月間、ずっとお彩の中に降り積もった哀しみややるせなさをすべて吐き出すかのようでもある。泣きじゃくるお彩を見つめる伊勢次のまなざしには労りがこもっていた。
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