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ただ、あなたに逢いたくて~心花【こころばな】~
第26章 第十一話 【螢ヶ原】  其の弐 
 かつて京屋で市兵衛の女房として暮らしていた時分、お彩は良人と共に食事を取ったことはなかったし、一日の終わりに夫婦水入らずでゆっくりとその日の出来事を語り合うといった時間は殆どなかった。市兵衛がお彩の許を訪れるのは、夜更けにお彩を抱くためだけであった。
 一体、自分の何を市兵衛は必要としていたのだろうと、お彩は疑問を抱かずにはおれない。
 考えたくもないことであったけれど、市兵衛に必要だったのは、もしかしたら女房としてのお彩ではなく、ただ欲情を満たすためだけの、性欲のはけ口としての女だったのではないか。だからこそ、市兵衛は、お彩を女房として迎えながらも、以前から深間にあったという吉原の花魁と切れるどころか、ずっと逢瀬を続けていたのだろう。
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