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ただ、あなたに逢いたくて~心花【こころばな】~
第27章 第十一話 【螢ヶ原】  其の参 
 あれこれと思い悩んでいる中に、日は過ぎゆき、腹の子はどんどん大きくなってゆく。このままではいけないと思いつつ、今の穏やかな日々の中に身を置くことを止めるだけの勇気もないお彩であった。
 そんなとりとめもない物想いに耽っていた時、腰高障子が静かに開いた。いつもなら勢いよく派手な物音を立てて帰ってくる伊勢次にしては珍しいことである。丁度、飯台の上に心尽くしの手料理を並べていたお彩は明るい声音で後ろは見ずに言った。
「お帰りなさい」
 が、応(いら)えはない。不審に思ったお彩が振り返った。その瞬間、お彩の表情が凍りついた。
 土間にひそやかな影のように佇んでいたのは、かつての良人京屋市兵衛であった。
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