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ただ、あなたに逢いたくて~心花【こころばな】~
第27章 第十一話 【螢ヶ原】  其の参 
「お腹の子は、あなたの子じゃありません」
 言い切ったお彩を、市兵衛が信じられないような眼で見る。
「何だと?」
 気まずい沈黙が流れた。それは、お彩にとって永遠にも思える時間であった。
 その不気味な静けさを破ったのは市兵衛の方であった。
「馬鹿な。お前の腹の子はどう見ても、六月(むつき)にはなっているだろう。それをお前は伊勢次の子だというのか?」
 市兵衛の声には、嘲るような響きがある。
 六カ月に入っているとすれば、お彩はその子を宿した折、市兵衛と晴れて祝言を挙げた直後である。そんな折も折、お彩が伊勢次との関係を持っていたなぞと、市兵衛が信じるはずもないし、また、そのような事実があるわけもなかった。
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