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Memory of Night 番外編
第1章 こたつでお仕置き
「何してんの?」
その体勢でほんのつかの間固まっていた宵は、意を決したように晃の首筋を舌で舐めあげた。
続いて喉仏よりわずかに左、向かい合わせで立てばばっちり見えてしまうような目立つところに唇を押し付ける。
口をすぼめてきつく吸い上げると、いやらしい音が響いて、その場所に赤いキスマークができあがった。
羞恥に晃の首筋からばっと顔を上げ、宵は真っ赤になりながら言う。
「……仕返し。そのまま生活指導の小菅(こすげ)にでも見つかって呼び出しくらっちまえ」
晃は声をあげて笑った。
「……君の方が危ないと思うけど。鏡見てみな、いやらしい痕がいっぱいだから」
「……おまえがやったんだろ」
「愛情の証」
ようやく晃の部屋にたどり着き、晃がドアを開けて中に足を踏み入れる。
白と緑が基調のずいぶんと小綺麗な、宵にとってはだいぶ見慣れた部屋だ。
冬の冷気に体を覆われながら、晃はにっこりと笑って宵に口づけた。
愛しげに瞳を細めて宵を見つめる。
「――好きだよ、宵。早く全身で愛し合いたい。……今日は夜まで帰さないから」
そうして真っ赤になった宵の体を一度ぎゅっと抱きしめてから、晃は清潔そうな白いベッドの上へと宵の体を横たえ、再び深い口づけをした。
――END――