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Memory of Night 番外編
第5章 美少女メイドを捕まえろ!

 後夜祭は自由参加。抜けても欠席早退にはならないが、南風高校は毎年比較的生徒達の出席率が高い。
 宵も晃もその流れに乗り出席するつもりでいた。
 後夜祭と言っても参加者全員校庭に集まり校長の話を聞いた後は特に学校全体として何かするわけではなく、売れ残った食べ物や飲み物を食べながらそれぞれで騒ぐだけという、簡素なものだ。

「後夜祭で、なんでまたメイドのコスプレなんかしなきゃなんねんだよ。もう鬼ごっこは終わりだろ?」

 宵はさも当然と言わんばかりの顔でそう反論する。
 けれど明は食い下がってきた。

「何言ってんのよ? 今日一日あんたは見せもんでしょうが」
「見せもんてオイ……」
「クラスの子たちが見てみたいんだって、あんたのメイド姿。朝からずーっと人気(ひとけ)のないところに隠れっぱなしで全然外出て来ないからさ、なんかいろんな噂が飛び交っててウケた。ちょっとしたサービス残業だと思って」
「いや、サービス残業って……」

 押し付けられたメイド服を受け取りあぐねいている宵に、明はなおも続ける。
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